藤井太洋著 オービタル・クラウド おすすめ
藤井太洋 著のSF小説「オービタル・クラウド」を読ませて頂きまして、面白かったのでご紹介します♪
ネタばれはしてないつもりですが、おおまかなストーリーは含んでいますのでご注意下さい。
正直ホットな話題ではないですが、読んだばかりだったので記事にします(笑)
「オービタル・クラウド」とは
以下Amazonの商品説明から引用
そこには、果てしない希望と底知れぬ恐怖があった―圧倒的な臨場感で提示する、近未来の宇宙開発とネット技術のビジョン!電子書籍のベストセラー作家、渾身のテクノスリラー巨篇!
ぶっちゃけよく分かりませんね。もうちょっと詳しく概要を説明します。(へたくそなりに書いてみました)
舞台は2020年、主人公は流れ星の発生を予測するWebサービスを運営する木村和海。彼は宇宙に浮かぶデブリ(宇宙塵)の不審な動きを見つけます。その謎を解明していくわけですが、その謎にはテロが絡んでいたり、JAXA、米軍、CIAなどグローバルな技術者達を巻き込み巻き込まれていき事件の解決に迫っていきます。
木村和海はある特技をもっていたりするのですが、それが大活躍!?したりします。また、物語の中で彼の協力者として、共用のオフィス内で仕事を請け負っている沼田明利が登場するのですが、彼女のスキルがすごいです(笑)
そんなうまくいくか??と思ったりするところもありますが、エンジニア出身の著者ならではで違和感なく楽しめました。
藤井太洋 氏 について
デビュー作は「Gene Mapper」という長編SF小説で、これもまた面白いので、いつか記事にできたらと思いますが、それは置いておいて、
「Gene Mapper」は著者が一個人で電子書籍として売って、ヒットしたということで当時話題になりました。
Amazonでは電子書籍を個人で掲載して売ることができる仕組みがあったりします。
本作が、Amazon.co.jpの「2012年Kindle本・年間ランキング小説・文芸部門」で1位を獲得するという偉業を成し遂げてます。
そして著者の驚きの経歴なのですが、なんとソフトウェア会社に勤められていたエンジニア出身の方だったんですね。デビュー作「Gene Mapper」はエンジニアの業務の傍ら書いていたそうです。脱帽です。
エンジニア出身だけあって、コンピュータ、ネットワークなどIT系をはじめとする技術的側面が詳しく書かれているところが魅力です。
そんな著者の長編2作目が「オービタル・クラウド」となります!
「SFが読みたい!2015年版」 ベストSF2014 [国内編] 第1位!
早川書房さんが刊行しているSF小説のガイドブック「SFが読みたい!」では、毎年関係者のアンケートによってランキングが掲載されますが、2015年版で発表された2014年の国内編で1位に輝いたのが本作「オービタル・クラウド」です。
海外編は海外の方の小説ですがそちらのランキングももちろんありまして、同年の海外編第1位はアンディ・ウィアー著「火星の人」でございます。
映画「オデッセイ」の原作なんですね〜(映画化に伴い表紙が変わりました)
既に2016年版がでているので、1年前の話なんですね。
尚、「SFが読みたい!2016年版」ベストSF2015は以下が受賞されました!
[国内編] 円城塔著「エピローグ」
[海外編] ケン・リュウ著「紙の動物園」
「オービタル・クラウド」は他にも名だたる賞を受賞!
以下の賞も受賞しております。さらっと流してすみません。。
第35回日本SF大賞 受賞
第46回星雲賞(日本部門)受賞
「オービタル・クラウド」裏側
「SFが読みたい!2015年版」にて受賞のコメントと合わせて、技術的解説や裏話が掲載されています。この技術はどういうイメージなんだろう??と思われた方には合わせて読むのも面白いかもしれません。
著者その他作品
長編2作も昨年発売されています。まだ読めてないので早い内に読みたいと思います!
「アンダーグラウンド・マーケット」
「ビッグデータ・コネクト」
1作目、2作目と比較してSF要素が少なめらしいです。また、SF要素の強い作品も近いうちに発表されるという話も聞きましたので楽しみですね♪♪
最後に
エンジニア出身の著者ということで、理系の方にとっては、楽しんで読めること間違いなしです!
未読の方はぜひ♪♪
ではまた!